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汝、龍ノ如ク駈ケル

11月21日より高山本線全線開通。

2015年6月 飛騨川橋梁巡り 下呂(JR高山本線)



曇天の朝、第7益田川橋りょうを通過する下り始発列車1703D。
今日は〈キハ40〉の営業運転最終日、このあと別れの涙雨となるのか。

この日を最後に高山本線の撮影に行っていませんが、
〈キハ40〉の完全引退はこの目で確認するまで信用出来ません・・・。
鷲原・福来信号場など撮り残したカットが何ヶ所かありますので、
〈キハ85〉を撮りに行って来ようかと今は思っています。




AQ-IMGP2394.jpg

第3話 『すすり泣く女』
最初にして最恐の体験談である。

今から20年ほど前、渓流釣りを初めて間もない頃の8月に釣友と裏磐梯の渓へ遠征した。
当時は仕事を終えた金曜日の夜に釣友のワンボックスカーを目的の渓まで走らせ、そのまま車中泊。
翌早朝から釣りを始めるというパターンが多かった。
その渓はその年のゴールデンウィークに初めて訪れ、好釣果にとても満足した川だ。
今般再訪し、二匹目のドジョウを狙おうというわけだ。

麓の温泉街を過ぎ、細い林道をグングン進んで高度を稼ぐ。
ところが、目的の渓まで残り数キロメートルに迫ったところで小沢に架かる橋が無くなっていた。
6月の大雨でその小沢が氾濫し、この橋を押し流してしまったようだ。
しかし復旧工事はすでに始まっていて、小型重機が数台止まっている。
時刻は午後11時過ぎ、工事はもちろん中断していて、作業者の姿は全く無い。
林道には外灯など無く、車のヘッドライトを消せば真っ暗闇である。
「橋はまだ復旧していないが、歩きならこの小沢を越えられるだろう。先へ行ってみよう」
釣友の提案に頷き、懐中電灯を手に小沢を越えてみた。
小沢は問題無く越えることが出来た。
ここから目的の渓まで歩けば、明日の釣りは何とかなりそうだ。

ところが小沢からさらに50メートルほど歩いたところで最初の“異変”が起きた。
背筋が今までに感じた事の無いほどにゾクゾクっときたのだ。
得体の知れぬ何者かの力に両肩を思い切り押さえつけられているようだ。
背筋が凍るとは正にこの事で、風邪で高熱が出た時とは比較にならない。
金縛りは未経験だったが、おそらくそれに近いだろう。
これまで霊的な体験は全く無かったのだが、その手の現象であることを直感した。
ただ事ではない何かを感じた私は後ろを歩く釣友にその旨を伝え、急ぎ車に戻った。

「車をそこの空地に止めて、今夜はここで寝よう」
後部座席をフラットにして、寝袋にもぐりこむ。
遠征時のいつものパターンだ。
ゾクゾクする感じはすでに消えている。
明朝の釣りを楽しもうと目を閉じた。

5分ほど経った頃だろうか、どこからともなく女性の泣く声が聞こえてきた。
その泣き声はとてもはっきりしている。
しかし、その泣き声に不思議と恐怖心を感じること無く、
近所の民家でなかなか寝ようとしない女の子が親に叱られているのだろうと、
思考の停止しかかった私の頭はそう考え、納得していた。

すると隣で横になっている釣友がポツリと言った。
「いま何か聞こえなかったか?」
その泣き声は釣友にも聞こえていたようだ。
「うん、女の子が泣いていたね」
「お前にも聞こえたんだな」
釣友がそう答えると同時に、突然うわぁと跳ね起きた。
「今、髪の長い女が車の中を覗いていた」
私は目を閉じていたので何も見えなかったのだが、釣友の慌て振りは半端でない。
懐中電灯を手に車を飛び出し、その女を探したがどこにもその姿は無かった。
辺りは静まり返り、女の泣き声はすでに止んでいる。

どうやらその類の者が本当に現われたようだ。
私にすれば心霊現象は雑誌やテレビの世界の話と他人事であったが、
今日初めてその者の声をはっきりと聞いた。
釣友も霊感はかなり強いようで、もう釣りどころではない。「帰る」と言い出した。
強烈に背筋が凍るような感じと女の泣き声をはっきりと聞いた以上はここに止まるのは尋常でないと私も判断した。
無言のまま車を発進させた釣友のとなりで冷静に考えれば、あんな山奥に民家など一軒も無いのだ。

あの工事現場には成仏出来ない何者かがさまよっていた。

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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/08/04(火) 06:40:48|
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久しぶりに打保・杉原に行こう。

影鉄

Author:影鉄
  
撮影スタイルはマニュアル露出&
マニュアルフォーカス、三脚使用の置きピン・非連写・一発勝負。
当面はボディ1台、レンズ2本で
陽陰明暗な鉄道風景写真を目指します。

本ブログで紹介している写真・文章の無断転載・引用はご遠慮ください。

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